伊弉諾神宮獅子狛犬及び随身像彩色修理

所在地: 兵庫県

伊弉諾神宮は、古事記や日本書紀にもその創祀の起源が記され、日本で最初の夫婦神「イザナギノミコト・イザナミノミコト」の二神を祀る最古の神社です。

この度、令和6年に迎えられた「神宮號宣下七拾年」記念事業として拝殿屋根の葺きき替え等境内の大規模な工事が行われ、その一環として、当社では獅子狛犬と随身像の彩色修理をさせていただきました。

 

獅子狛犬彩色修理では、まず虫蝕が著しい部分についてできるだけ既存の木材を残しながら漆刻苧(麦漆に木粉を混ぜたもの)を充填して成形し、欠損部分については補作や埋め木を行い、接着面の大きさや強度によって竹釘や竹ダボ、真鍮釘、銅釘、銅鎹を使用して固定しました。

尻尾は獅子狛犬の体に合わせて立体的な形状で、木材を接ぎ合わせて新規に制作しました。

 

 

随身像彩色修理では、絵具の掻き落としの際、現状と異なる彩色層があることが分かり、類例も参考に、袍の色など変更する部分と紋など現状を踏襲する部分を検討し、宮司様の御指導の下、彩色修理に先立ち彩色復原見取図を作製しました。

 

 

また、右大臣胴内部より寛保二(1742)年の墨書が発見されました。

摂州大坂本町五丁目

大佛師法橋宮内

彩□師  伊三良

寛保二戌十月□□□

と読むことができます。

 

 

烏帽子や太刀等の持物の固定のため、ダボ等を差し込んで補強も行いました。

 

 

 

獅子狛犬、随身像ともに色鮮やかな姿に蘇り、無事に神社様へお納めいたしました。

 

伊弉諾神宮様「神宮號宣下七拾年」記念事業に携わらせていただき、大変光栄に存じます。

伊弉諾神宮様、株式会社森本錺金具製作所様はじめお世話になりました関係各位にこの場を借りて御礼を申し上げます。